学校教育には、決められた目的があります。
文部科学省では、教育の目的を以下のように言っています。
『第1条(教育の目的) 教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。』
むずかしいことを言っていますが、『人格の完成』が目的であって、算数ができることでも英語がしゃべれることでも、化学を理解することでもないのです。
「人格の完成に英語も因数分解も必要無い」って思いますよね。
まあ、必要無いです。
毎年毎年、塾を始めてから11年間、上は高校生から下は小学校2年生まで、「なんで勉強しなきゃいけないの?」と聞かれなかったことがない。「将来使わない」と。
毎回塾長も同じことを答えます。そもそも、将来使うから勉強しろなんて誰も言っていません。
「将来使うのは漢字ぐらいで、他の勉強は使いません。」と。
くわしく言うと、使うか使わないかは人による。でも結構使うことも多い。
確かに、役に立たないと思うことをやるのは嫌なものです。
でも、本当に役に立たないと思っていますか?思っていないでしょ?
本当に勉強したくないのなら、やらなくてもいいんです。誰も困らない。
仕事をしなくても生きて行けます。それは権利です。
塾長は、テストの点数なんて気にしていませんし、勉強が出来るかどうかなんて気にしていません。
努力できるかどうかだけを気にしています。
これが人格の完成なのではないでしょうか。
会社員でも、お店で働くでも、芸術家でも、だいたいの人が人や会社からお金をもらいます。
おもしろいゲームもテレビも、おいしい食べ物も、いろいろな人たちの努力の結果です。
努力は勉強だけじゃない、なんだっていいんです。努力に勝る才能はありません。
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今日も昨日と同じか?
民主主義が無くなる日は来るのか。
教育の目的をさきほど書いたが、香港(ほんこん)の学校で使われる教科書から「三権分立」の説明が削除されることになった。
三権分立とは、司法(裁判所)、立法(国会)、行政(内閣)のことです。
この三権分立は、民主主義にとってとても大事なことだ。
三権分立は、一つのところにチカラが集まらないためにある。
他の国の政治なので、良い悪いは言うべきではないかもしれないが、三権分立の説明を教科書から削除するということの影響はとてつもなく大きい。
教科書の問題点は日本でもたびたび話題になる。
それは歴史の認識だ。
社会科という教科はとても重要で、国民の考え方に強く影響を与える可能性がある。
みんなが当たり前のように通っている学校の教育は、日本の将来を左右するのだ。
少にして学べば、則ち壮にして為すことあり
佐藤 一斎(儒学者)